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2020/05/17 11:58

さて今回、ご紹介するのは眼鏡の芯貼りという作業です。

芯貼りした物は何に使うのか?というと、眼鏡のテンプル(腕の部分)に使用します。

昔は全てこの製法で作られていました。
眼鏡の生地を
①短冊状に断ち切って
②半分に割って
③溝を掘って
④芯金を入れて
⑤プレスで圧着させて

と、その工程の多さと
⑥乾燥に最低2週間
掛かる事から最近ではほとんど使われる事がない技法です。

今回はその工程の①をご紹介します。

この青い機械
元々はジュエリー製作時にシリコンで型を作る時に使う電熱プレス機なのですが
サイズが眼鏡に丁度良いので長年愛用しております。

そして芯貼りには欠かせない①短冊状に断ち切る 工程で使う刃付きエキセンプレス(写真右)。

大型の手動式プレス機をベースに
プレス部分には刃物、断ち切り幅調節の為の治具が付いています。


刃の部分の拡大です。
材質は、刀と同じ素材、玉鋼(たまはがね)を使用しているので、刃こぼれせずに、まっすぐ、綺麗に細断できます。



この様な動きをします。


断ち切る幅を設定します。
ここで0.1ミリズレてしまうと②の作業が難しくなってしまうので、慎重に合わせていきます。



次に、眼鏡の生地を電熱プレス機を使って温めます。
設定温度は生地の色や種類によって変えています。


温まった生地を生地に押し当てて、一気に右のハンドルを回します。



綺麗に切れました。


この様な感じで細断する事ができます。


細断した直後は、柔らかく生地が反りやすいので、生地の熱が取れるまで鉄板で抑えます。


たくさん出来上がりました。

この様に、眼鏡のテンプルを作るには様々な機械や道具を使って作っていきます。
現在では眼鏡のテンプルの芯貼り作業を小ロットで行っている業者が少ない為
眼鏡フレームの産地、鯖江からも芯貼りの注文が度々入ります。




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